「誰にも言えない‥だけど分かってほしい‥。でも知られたくない‥」

自分の身体に残ったリストカットやアームカットの跡を見るたび、こんなふうに思いつめていませんか。
自傷行為は、仲の良い友達にも言いづらく、偏見も多い、タブーとされがちな話題のひとつ。
「悩んでいるのは、あなただけじゃないです。リストカットにも、意味があるんです。」
そんな想いを込め、私の経験をお話しします。

始まりは、言えなかった想いの捌け口

私は27歳の女子です。リストカットを始めたのは18歳の時でした。うつ病にかかったのです。

うつのきっかけは高校で、友達と思っていた女子達から陰口を言われたり、コソコソ笑われるようになったことです。
人気者の先輩に告白されたころからでした。

自分がいじめられてるなんて死んでも認めたくなく、気づかないフリをし続けたのですが・・。

大学進学と同時に、溜めていたストレスが容量オーバーしたのか、止まらない吐き気とパニック障害を発症しました。大学を中退し、誰にも理解されないまま、うつ病になりました。

そして心療内科に通うようになり、病院の先生に辛さをわかって欲しくて、心配されたくて‥リストカットを始めました。辛いって、言葉で言えなかったんですよね。

切った後はボーッとし、少し落ち着くのです。抑えすぎて麻痺した感情が、その時だけ「痛い」という形で生き返るような感覚、、まさに、生きてると感じられる唯一の時間でした。

心境が変化しても・・止まらない自傷行為

病院の先生に依存しても仕方ないと目が覚め(通うごとに10種類以上の安定剤が出るという、今思うと異常な病院でした)
仕事をしたり、趣味を探したり、私なりに社会復帰を目指しました。

しかしトロくて仕事ができず、過食症で太ってしまったうえ、恋愛もダメンズばかりでうまくいかない、友達もいない、学歴も職歴も誇れない。
そんな自分に苛立つたび、リストカットを繰り返しました。

この頃は、誰かに助けてほしいからではなく、
「自分への罰」
として行っていました。

切るたびに、自分にふさわしい罰を与えられた、と落ち着きました。
自分には痛みが相応しい、傷つけられるのが相応しい。そう思っていたんですね。

最大の理由・・母のヒステリー

仕事で半袖を着るようになり、リストカットは止めました。
しかし役立たずな自分への怒りは止まらず、二の腕や太ももへカッターの矛先は向かいました。

自傷行為の最も大きな引き金は、母のヒステリーでした。
ヒステリックな母のわめき声、怒鳴り声が聞こえるたび、私は狂ったようにカッターを引いていました。
母の撒き散らした怒りを私がもらってしまい、矛先が自分に向かうのです。
母の感情と自分の感情の境目がわからない、癒着状態でした。

心理学との出会い、減ったけれどゼロにはならないリストカット・レッグカット

実家を出て、大好きな人と同棲を始めましたが、レッグカット・アームカットは治りません(随分減りましたが)。
そして、うつ病の辛さから行き着いたのが、心理カウンセリングでした。カウンセリングを受けるうち、心理学に興味を持ち学ぶように。

そして知ったこと。

自傷行為は、
「人の痛みを受け取り、その人の代わりに感じてあげる、愛情の行為でもある」。

すべての自傷行為が当てはまるわけではありませんが、決してリストカットをする人は、弱いわけでも、見た人を不快にしたいわけでもないのです。

悲しんでる人や怒ってる人を見ると、なぜか切らずにいられない・・。
そんな人もいると思います。

それは、その人の代わりに痛みを感じてあげてるのです。もちろん無意識、深層心理のお話ですが。

誰より繊細で、優しい人なのかもしれません。

リストカットの傷は、どうか守って

インターネットには心ないコメントが多いですよね。

リストカット痕のある人は温泉に入るな、だとか、新郎に恥をかかせるからウェディングドレスを着るな、とか。。
理解ない人が多く、リストカットをしてしまう心理なんて、想像してもらえない・・。どれだけ辛いかなんて理解されない。
私も本当に後悔し、思いつめました。

でも。

やっぱり、リストカット痕は、なるべく見せないほうがいいです。

それは「誰かを不快にさせないため」なんて理由ではなく「あなた自身を守るため」です。

あなたを本当に理解してくれる人は、きっと人が100人いても、5人いるかいないか。

すると、リストカット痕を見た95人からは、不快な視線や偏見、攻撃を浴びてしまい、繊細なあなたはさらに傷ついてしまう・・。

リストカットやアームカットの痕、私ももちろん後悔することがあります。ノースリーブが着れないですし、エステにも行きづらい。

だけどその傷跡は、自分の優しさ、一人ですべてを乗り越えようとした努力、そして人の気持ちを何より分かる繊細さ、そんなものたちの証だとしたら・・。

少しだけ、自分を攻撃する気持ちが消えるのではないでしょうか?

いつか、たった一人だけでいいので、あなたを傷まで含め受け入れ愛してくれる人に出会えることを、願っています。